ソーラーパネルの設置工事は進展している
筑波山中腹での太陽光発電所設置に反対趣意書
日本の百名山のひとつ、関東の名峰「筑波山」は万葉集にも多くの歌が詠まれるなど、古くから多くの人に愛され、また筑波山神社を中心として古代より神の山として崇められ参りました。西の富士、東の筑波と称され、富士山と並んで関東一円の多くの皆様から大変親しまれております。
こうした筑波さんは単に茨城県のみの財産ではなく、広く関東一円、いや日本全体の貴重な財産でもあります。そして私達は先祖から引き継いだこの貴重な財産を大切に守り抜いてまいりました。そして今後も大切に子々孫々まで残しておくべきと心得ております。
しかしそんな筑波山に今、危機が訪れようとしています。それは中腹に計画されている“太陽光発電所”の建設です。何とほぼ同時に4か所に、しかもそれぞれが大規模になっています。国定公園内に3か所、公園外に1か所の計4か所ですが、国定公園保護を目的とする法律等を巧みにかいくぐって“合法的”と称して建設が進められようとしています。
一部ではすでに貴重な樹木が移封に伐採され、筑波石も撤去搬出され、一面に赤土の大地が剥き出しになっています。これらの行為は景観を大きく損なうのみならず、保水力が激減し、先般来の少量の雨でも土砂が近隣に流れ出し、一部の民家にも、また生活道路にもあふれている状況です。これでは昨今の異常気象でのゲリラ豪雨では一般家屋にも土砂が流れ込み、かつ生活・観光道路が長期間、使用不能になることは火を見るより明らかです。
われわれは筑波山の自然を、日々の生活の面からも、また観光の面からも絶対に守り抜いていかねばなりません。そこで私は一致団結して、この太陽光発電計画に断固反対し、白紙撤回を求めます。
筑波山の自然、生活を守る会
共同代表:筑波山麓区長会
筑波山神社
筑波山温泉旅館協同組合
筑波山宮前振興会
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筑波山頂
「月は筑波のハアー背にのぼる」と歌われた筑波山
梅林手前の斜面 ソーラーパネル設置予定地
樹木が伐採された赤土の斜面
工事のための杭も打ち込まれている
筑波山の自然を断固守らねばならない